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日別アーカイブ: 2025年11月14日

小浜あぐりの米米日記~パンも麺もここから生まれる!🌾~

皆さんこんにちは!

小浜あぐり合同会社、更新担当の中西です。

~パンも麺もここから生まれる!🌾~

 

 

今日はその中でも、麦農家としての一年の仕事や、国産小麦に込めている想いをお話ししてみたいと思います。
スーパーの棚には当たり前のように並んでいるパンや麺、焼き菓子たち。
実はその一枚一枚、一口一口の“元”になっているのが、私たちが育てている麦なんです🌾🥐

「小麦って、いつ種をまいて、どんなふうに育てているの?」
「国産小麦って、輸入小麦と何が違うの?」

そんな疑問をお持ちの方に、現場目線で分かりやすくお届けしていきます✨


1. 麦農家の一年は“秋”からはじまる🍂

麦と聞くと、なんとなく「初夏の黄金色の景色」をイメージする方が多いかもしれません。
でも実は、私たち麦農家の一年は“秋”から本格的にスタートします。

秋のはじめ、稲刈りがひと段落する頃から、
麦をまく畑の準備が始まります🚜

  • 稲を刈り取った後の田んぼを乾かす

  • トラクターで耕して、残った稲わらをすき込む

  • 必要に応じて石灰や堆肥をまいて、土の状態を整える

ここまでやって、ようやく麦の“ベッドづくり”が完了です。
この土づくりの段階で手を抜くと、
春になってから麦がうまく育たなかったり、病気が出やすくなったりするので、実はとても大事な工程なんですよ😊


2. 小さな種から“麦秋”へ…麦の成長ストーリー📖🌾

畑の状態が整ったら、いよいよ播種(はしゅ:種まき)です。
麦の小さな種を、専用の機械で等間隔にまいていきます。

播種後、しばらくすると、
ひょこっとかわいい芽が顔を出します🌱
この時期の麦畑は、うっすらと緑色のじゅうたんのようで、とてもきれいです。

そこから冬にかけて、麦はゆっくりと成長します。
寒さの中でじっと耐えながら、根をしっかりと張り巡らせ、
春に一気に伸びるための“準備運動”をしているようなイメージです💪

やがて春になると、

  • 茎がぐんぐん伸び

  • 穂が顔を出し

  • 緑色から少しずつ黄金色へ

田んぼの緑が深まる頃には、麦畑はまるで金色の波のように揺れ始めます。
この初夏の季節を、私たちは**「麦秋(ばくしゅう)」**と呼んでいます。
“秋”という漢字がついていますが、実際は初夏。
麦にとっての「実りの秋」が、この時期に訪れるというわけですね😊


3. 麦作りの大敵は“天気”と“病気”と“雑草”🌧🦠🌱

麦づくりで難しいのは、天気に左右されることがとても多いところです。

  • 播種のタイミングで大雨が続く

  • 冬場に雪が多すぎて苗が傷む

  • 春の長雨で病気が出やすくなる

  • 収穫前に大雨や強風が来る

こうしたことが重なると、
せっかく育ててきた麦が倒れてしまったり、
品質が落ちてしまうこともあります💦

また、麦は**病気(さび病・うどんこ病など)**や
雑草との競争にも弱い一面があります。

  • 病気がひどいと、穂が十分に実らず収量ダウン

  • 雑草が生い茂ると、養分や光を奪われてしまう

そのため、

  • 播種の深さや間隔を調整して、強い苗を育てる

  • 土の状態を良くして、病気の出にくい環境を整える

  • 雑草が大きくなる前に対策を打つ

など、日々の小さな工夫の積み重ねがとても大事になってきます🌱


4. 国産小麦の魅力って何?🇯🇵✨

「小麦はほとんど輸入なんでしょう?」
そう思っている方も多いと思います。
たしかに、日本の小麦自給率はまだ高くはありません。

でもその中で、
**“あえて国産小麦を選んでくださるパン屋さん・製麺所・お菓子屋さん・ご家庭”**が増えています😊

国産小麦には、こんな魅力があります👇

  • 産地や生産者の顔が見える安心感👨‍🌾

  • 品種ごとの個性(香り・甘み・モチモチ感)が分かりやすい

  • 輸送距離が短く、フレッシュな状態で届きやすい

  • 地元で育てた小麦を、地元のパン屋さんやうどん屋さんが使ってくれる“地産地消”

パンに向いた品種、麺に向いた品種、お菓子に向いた品種など、
最近は日本各地で個性的な小麦の品種も増えてきています。

私たちの地域でも、

  • パン屋さん向けの小麦

  • うどん・ラーメン用の小麦
    といった形で、用途を意識した栽培に取り組んでいます🍞🍜


5. 麦農家だから見える「一粒のありがたみ」🌾🙏

収穫が近づいた麦畑に立つと、
風に揺れる穂の“ザワザワ…”という音が聞こえてきます。
ひとつの穂にはびっしりと実がつき、その一粒一粒が半年以上かけて育ってきた“命”のように思えてくるんです。

  • 秋に種をまいた日

  • 冬の寒さを耐えた景色

  • 春の強風に耐えながら伸びていく姿

  • 病気が心配で、葉をじっと見て回った日

そうした日々を思い出しながら、
コンバインで麦を刈り取る瞬間は、何度経験しても胸が熱くなります。

収穫した麦は乾燥・調整を経て、製粉会社さんへ。
そこからパン屋さん、うどん屋さん、お菓子屋さん、そして皆さんの食卓へとバトンが渡っていきます🍽️

私たちは普段、
お店に並んだパンやパスタを見るたびに、
「この一部には、うちの麦も入っているかな?」と想像してしまいます😌


6. 麦と米、二つの作物をつなぐ“二毛作”という知恵🔁

私たちの地域では、
**「米→麦→また米」**というように、
一年の中で田んぼをフル活用する“二毛作”を行うことも多いです。

  • 秋に稲刈りをする

  • そのあとすぐに麦をまく

  • 初夏に麦を刈り取る

  • その後ふたたび田植えをする

こうすることで、

  • 土地を有効に活用できる

  • 作物の種類を増やして、収入の柱を分散できる

  • 麦と稲、それぞれの根やわらが土を豊かにしてくれる

といったメリットがあります🌱

ただし、
作業の切り替えが早く、体力的にはハードな一年でもあります💦
それでも、麦と米、両方の収穫を迎えたときの達成感は格別です✨


7. 麦農家としてお客さまに伝えたいこと💬

最後に、麦農家としてお伝えしたいことをいくつかまとめてみます👇

  • パンや麺、お菓子を食べるとき、「どんな小麦でできているんだろう?」と少しだけ想像してみてほしい😊

  • 国産小麦を使っているお店を見かけたら、それは農家にとっても大きな励みです💪

  • 麦畑の黄金色の景色を見かけたら、「今、ちょうど麦の収穫時期なんだな」と思い出してもらえたら嬉しいです🌾

私たちは、
“毎日の何気ない一口”を支えるために、季節ごとに違う景色の中で黙々と麦を育てています。

これからも、
安心しておいしく食べてもらえる麦づくりを続けていきますので、
もしどこかで「国産小麦使用」の文字を見かけたら、
その裏側にいる農家のことも、ほんの少しだけ思い浮かべてもらえたら嬉しいです🌈