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月別アーカイブ: 2025年8月

小浜あぐりの米米日記~“売れる穀物は物語×数値”~

皆さんこんにちは!

小浜あぐり合同会社、更新担当の中西です。

~“売れる穀物は物語×数値”~

いい作物をちゃんと届く形に。規格・包装・温度・説明が揃うと、直販も業務もECもリピート率が跳ねます。今日から使える商品設計・在庫運用・SNSの型を共有します。✨


1|商品ラインナップ“3階建て” 🏗️

  1. ベース:白米2kg/5kg、玄米5kg/10kg、強力/薄力・全粒粉1kg

  2. ミドル:ブレンド(食味設計/パン・麺用途)、小袋(450–500g)

  3. プレミアム:単一圃場・収穫日ロット、低温熟成ロット、ギフトBOX🎁

すべてにロット・採収期・保管温度を明記。**“数値の信頼”**が物語を支える。📊


2|保管・品質の基礎 ❄️

  • 玄米・麦粒:低温庫で温度・湿度ログを管理

  • 精米・粉密閉+冷暗、出荷前最終ふるいで異物と虫害をブロック

  • 賞味目安:常温短期/長期は冷蔵推奨を明記(季節で表示を切替)


3|“売れる表示”テンプレ 🏷️

  • 表:品名/産地/品種(ブレンド比率)/正味量

  • 裏:ロット/採収期/保管温度帯/おすすめ用途(米:炊飯水加減、麦:パン/菓子/麺の目安)

  • QR:圃場写真・乾燥調製の裏側・レシピへリンク📸


4|販路別の必勝パターン 🎯

  • 直売所小袋+試食日の固定運用。POPは**“炊き水◯%・吸水◯分”など即役立つ数字**を。

  • 業務用規格・粒度・吸水率を仕様書で提示。定期便ロット安定が信用に直結。

  • EC2–3枚の定型写真(圃場・粒アップ・調理例)+在庫ステータスを毎日更新。🚚


5|在庫と値付け 💴

  • ロット回転表を1枚で見える化(仕入→出荷→残)

  • 価格:ベース商品は端数カット(例:2kg 980円)。セット割(米×粉/定期便)で体験を増やす

  • 値引き賞味期限の一定期間前のみ。早値引きはブランド毀損⚠️


6|SNSは“毎日3コマ”で固定化 📱

  • 朝:今朝の圃場(天気・作業)

  • 昼:今日の食卓提案(炊き水・パン水分・写真)

  • 夕:在庫速報(残り◯袋/次回精米日)
    ハッシュタグ:#今日の田んぼ #麦と米 #新米予約受付中 🌞🌾


7|接客スクリプト(そのまま使える)🗣️

  • 導入:「このロットは**水加減“やや少なめ”**がベストです。炊き上がりがふっくらします🍚」

  • 背中押し:「来月の精米日は◯日。定期便にすると毎回50円OFFです🚚」

  • クロス提案:「この全粒粉はクッキーもおすすめ。100gレシピカードお付けします🍪」


8|虫害・異物“ゼロ運用” 🧼

  • 入荷→ふるい→密閉→低温のワンウェイ動線

  • 清掃曜日固定点検表(トラップチェック)

  • 返品対応は“写真→ロット確認→即時交換”を明文化


9|B2B向け仕様書の骨子 📄

  • 粒度(粉)/容積重(麦)/整粒歩合(米)

  • 水分・異物率・袋形態・パレット段積数

  • 供給ロット/賞味・保管条件/トレーサビリティ


10|小さく始める“六次化” 💡

  • 米粉パンミックス(500g)/麦茶ブレンド(夏季)

  • レシピカード動画QRで“買ってすぐ使える”を設計。🎥


まとめ
物語(圃場・人)×数値(ロット・温度・水加減)=信頼。まずは**ラベルに“採収期と保管温度を追記”**から始めてみてください。明日の売れ方が変わります。🌾🧾✨

 

 

小浜あぐりの米米日記~“土と水”~

皆さんこんにちは!

小浜あぐり合同会社、更新担当の中西です。

~“土と水”~

麦と米の二毛作・輪作は、収量の安定土づくりを同時に進める最強の型。鍵は、水はけ×踏圧×肥料のタイミング。現場でそのまま使える年間カレンダー・肥培管理・病害虫対策・乾燥調製をまとめました。️✨


1|年間カレンダー(平地温暖地の一例)️

  • 10–11月:麦まき→初期除草→土壌酸度点検(pH)

  • 12–2月:麦の分げつ管理→追肥①(分げつ促進)

  • 3–4月:麦 追肥②(穂肥)→倒伏対策/水田代かき準備

  • 5–6月:麦収穫→速乾・搬出→わら処理→田植え準備

  • 6–7月:田植え/活着~分げつ→中干し

  • 8–9月:穂揃い~登熟→落水→稲刈り→乾燥・調製・低温保管

ポイント:麦収穫〜田植えまでの“段取り勝負”。わら処理→代かきまでの滞留ゼロで根張りが変わる。


2|土と水の設計図

  • 排水性:畦畔の目詰まり解消、暗渠・明渠の見直し。タイヤ踏圧の回避導線を確保。

  • pH:弱酸性を目安に。麦偏りの田面は石灰資材で補正、米偏りはケイ酸補給で稲姿を整える。

  • 有機物:稲わら・麦稈は細断&浅鋤きでガス害回避。C/Nを意識し窒素飢餓を予防


3|品種と作型のコツ

  • :用途(パン・中華・菓子)でタンパク設計を変える。倒伏に強い系統を選び播種量は控えめで分げつを活かす。

  • :作期高温リスクに備え耐倒伏・高温耐性も加味。移植/直播は圃場の排水・作業人員で選択。

  • 二毛作の相性麦→水稲で土が締まりやすい圃場は中干しを丁寧に


4|肥培管理(現場目安)

    • 追肥①:分げつ期に控えめ+均一根元密集を防ぐ

    • 追肥②(穂肥):ムラなく薄く。倒伏しやすい圃場は減肥+調整剤

    • 元肥:苗の勢い>量。過繁茂は倒伏の元

    • 追肥:幼穂形成期~穂揃いに狙い打ち。食味狙いは過タンパク回避

合言葉は**“薄く・均一・時期厳守”**。一度に多く入れない。⏱️


5|病害虫・雑草の勘どころ

  • :うどんこ・赤かび→風通し&均一播種/雨前の防除計画

  • :いもち・カメムシ→窒素過多回避/出穂期の見回り強化

  • 雑草:初期除草が肝。播種・移植の前後“時間窓”を守るだけで後半が楽に。


6|収穫・乾燥・調製・保管 ❄️

  • 刈り取り:倒伏圃場は風向き&刈り順でロス削減。

  • 乾燥:急乾は割れ・品位低下のもと。段階乾燥で芯水を抜く。

  • 調製:選別は歩留まりより“整粒感”

  • 保管低温・低湿・暗所。玄米は低温庫、粉は密閉+冷暗で虫害対策。


7|現場チェックリスト ✅

  • ☐ 暗渠・畦畔の通水/タイヤ走行ライン

  • ☐ pH/有機物バランス/ケイ酸の手当て

  • ☐ 播種量・条間・代かきの均一性

  • ☐ 追肥の“量よりタイミング”記録

  • ☐ 収穫水分・乾燥ログ・低温庫温湿度


まとめ
**土=排水、作物=過繁茂回避、収穫後=低温保管。この“3本柱”だけで歩留まりと評価は上がります。次回の施肥は“薄く・均一・時期厳守”**で。